アルコール性肝障害は、どのくらい飲酒すると生じますか?
わが国のアルコール消費量は成人一人あたり純アルコール換算で年間8Lを超え、1日エタノール摂取量が120gを超える大酒家は240万人に上ると試算されています。
一般に1日平均60g(日本酒3合)但し、女性では1日平均40g程度でも数年以上持続すると、アルコール性肝障害は発生するといわれています。
アルコール性肝障害の病型は、(1)脂肪肝 (2)肝線維症 (3)肝炎 (4)肝硬変 (5)肝臓癌 があります。
全肝疾患に占めるアルコール性肝障害の頻度は約10~15%です。
診断のポイント
アルコール性肝障害の診断には詳細な飲酒歴の接種が最も有用です。
また、血液検査で、肝機能 AST>ALT, γGTP ↑、腹部エコー、腹部CTで上記病型(1) 〜(5)のいずれかを確認します。
治療としては、病態にもよるが、節酒または断酒が必要です。
アルコール依存症のスクリーニング
CAGE法
- C(Cutdown)・・・ 飲酒量を減らさないといけないと感じた事があるか
- A(Annoyed by criticism) ・・・ 他人から飲酒に対して批判され、気に障ったことがあるか
- G(Guilty feeling) ・・・ 飲酒について罪の意識を感じた事があるか
- E(Eye open)・・・ 二日酔いをすっきりさせるために迎え酒をしたことがあるか
4項目中2項目以上陽性で依存症を疑います。